6年生の図工の授業では、「伝統の技を学ぶ」という単元の一環として、紙漉き体験をしました。日本の伝統的な和紙の制作では、漉き枠の中に水をためて漉く「溜め漉き」といわれる方法を使っています。水に少しだけとろみをつけて、紙の素材となる繊維が水槽の中に均一に広がるようにします。今回は色画用紙をジューサーでドロドロにして材料とした「再生紙」を制作しました。和紙の伝統的な技法に沿いながらも、網戸や衣装ケースといった身近な道具を使って紙を漉いていきます。漉いた紙は廊下のガラスに貼って乾かします。漉き枠で水をすくう事や、ガラスに張り付ける作業もなかなか思ったようにはいかないものです。最初は恐る恐るだった児童も、失敗を繰り返しながら最後は材料が尽きるまでたくさん漉きました。頭で考えるだけではなく、自分の手で道具を扱い自らの感覚を頼りに工夫していくことを学びました。