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津田学園の取り組み
新時代に挑む津田学園の教育
変化の激しい未来を生き抜くため、学校教育には新たな学びが求められています。本校ではアクティブラーニング型授業を展開し、全国的にも最先端をゆくICT環境を活用して、深い学びを実現しています。また、世界で活躍する力を培うグローバル・マインド育成を推し進めるなど、新たな時代を見据えた教育に挑んでいます。一方で、いつまでも変化しない教育の本質として、本学園は道徳教育を根底に据えています。他者に対する畏敬の念を育み、自立した人間として他者と共によりよく生きるための基盤となる道徳性を養います。これらの教育を通して、未来を切り拓く人材を育成していきます。
教育ICT
本学園では、平成25年の電子黒板の導入開始を皮切りに平成28年までに全教室に電子黒板を配備し、さらにタブレット端末などの導入を進めてきました。現在はそれらのICT機器を活用して、デジタル教科書や授業支援アプリなどによるわかりやすい授業を展開しています。また、1人1台端末時代を視野に入れ、タブレット端末(iPad)やノートパソコン(Chromebook)による双方向型授業を推し進めており、電子黒板との連動や端末同士の情報共有など新しいスタイルの授業に挑戦しています。また機器の発展のスピードは目覚ましく、初期に導入したものは入れ替え、さらに更新作業を進めながら、常に最新のICT機器で児童・生徒の学びを支えています。
令和2年度は新型コロナウイルスによる休校がありましたが、その間も児童・生徒の学びを止めないために、オリジナル授業動画の配信やノートパソコン(Chromebook)などによるリアルタイムオンライン授業を進めることができました。これらは津田学園のICT機器の充実のみならず、一歩進んだ教師のICT活用スキルによって成し遂げられたものと自負しています。それらは一朝一夕のものではなく、長年にわたる積み重ねによるところが大きいと考えられます。これらオンライン授業の配信などの経験は、児童・生徒だけでなく教師にも教育ICTの有用性や重要性を再確認する機会になり、津田学園の教育ICTをより一層進化させるきっかけになりました。
今後も時代のニーズを捉えながら、ICT機器を活用した新しいスタイルの授業に挑戦していきます。試行錯誤と研究を重ねながら、未来を生きる児童・生徒にふさわしい教育環境を整えていきます。
グローバル・マインド育成
本学園では、これまでの「英語教育」を令和2年度より「グローバル・マインド育成」と名称を一新いたしました。これは、津田学園の「英語教育」をもう一度見直し、整理し、より高い目標を設定しました。読む・聞く・話す・書くの四領域に渡る高い次元での英語理解と運用能力を身に着け、将来、児童・生徒達が「多種多様な価値観を認め、互いに伝え合い理解し合う社会」の中で、日本の歴史・文化・伝統を深く理解し、日本人としての誇りを持ちながら高い英語力を持って、世界に必要とされる人材となることを目指しています。
現在、新しい取り組みの一つとして、小学校は3年生から6年生、中学校・高等学校(六年制)は1年生から3年生、高等学校(三年制)ESS部においては、インターネットを利用した外国人教師との1対1の対面式オンライン英会話を導入しています。また、小学校では外部英語検定GTEC Junior、中学校・高等学校(六年制)においては、リクルートのスタディサプリEnglishを導入しております。また、高等学校(三年制)においてはEnglishキャンプを計画しております。
本学園では、新しい「グローバル・マインド育成」において、積極的に挑戦を試みながら、児童生徒の多様な学びの機会を創造し、推進していきます。
アクティブラーニング
新学習指導要領では、教師の話を聞き、黒板をノートに写し取るという伝統的な授業スタイルから、児童生徒が主体的・能動的に取り組み「主体的・対話的で深い学び」を実現する授業への転換が求めてられています。そのためのツールとして脚光を浴びたのがアクティブラーニングです。本学園では、その第一人者である株式会社AL&AL研究所小林昭文代表の指導・助言を受けながら、いち早くアクティブラーニングを導入し、児童生徒自らが課題を見いだし、その解決に向けて主体的・協働的に取り組む学習活動を展開しています。
具体的には、各教科において、タブレット端末(Chromebook)や電子黒板などのICT機器を積極的に活用して、調べ学習・発表会、プレゼンテーションといった、グループワークやディスカッション型学習活動の機会を多く設定しています。こうした活動を通して思考力・判断力などを磨くことができます。また、タブレット端末(iPad)を活用し、電子黒板と連動させた対話的で協働的な学びは、時間的・空間的制約を越えるというICT機器ならではの特性が有効に作用します。
このようにICT機器を活用した授業は、アクティブな学びとの親和性が高く、うまく活用できれば児童生徒の学びに対する主体性をますます深めることが可能になります。
本学園においては、主体的・対話的で深い学びの実現に向けて先進的に取り組んでおり、これを一層進化させていきます。また、今後さらに進んでいくグローバル化にも対応できるよう、固定概念の殻を破り、積極的かつ柔軟に世界で活躍できる人材の育成に努めていきます。
道徳教育
本学園では「道徳教育の推進」を教育の重要な柱の一つに据えています。これは、児童・生徒たちが、それぞれに自己や家族を慈しみ、また郷土や国家を愛して、将来は世界の平和と人類の幸福のために広く貢献する人間になるという信念を持って自らの進むべき道を切り拓いていくという、豊かな人間性を育むことを目的とした教育活動です。その軸となるのが、「偉人」と呼ばれる先人たちからの学びです。小学校・中学校では専用の道徳教科書を用いた道徳授業を、高等学校では専門的な資料を活用した特別授業の時間を中心に、講演会やフィールドワークなどの活動も生かしながら、偉人たちがどのような信念、どのような行動によって困難を乗り越え社会に貢献したのかといった、その生き方、生きざまに触れます。こうした活動を通して道徳的価値を体現し、未来を切り拓くための確固たる信念を涵養するとともに、日本の歴史・文化・伝統を尊重する心、人類愛、世界の人々との共生、国際社会の平和と人類の幸福に貢献することの大切さへと、その学びを深めていきます。
また、道徳教育推進活動の一環として、平成26年には大山田キャンパス内に「津田学園ふるさとの森」を設けました。教員、児童、生徒が協力して3000本の木々を植樹することを通して「『命』と『自然』の偉大さと逞しい生き方を感得し、心安らぐ『ふるさと』として回帰できる場を設けること」を目指したこの活動は、学園に学ぶ者すべてが自然や神への畏敬の心を抱き、他者に謙虚な気持ちで接する「真の優しさ」を培うという、本学園が従来から掲げている精神に基づくものです。もちろん今でもこの考え方は脈々と継承してきており、さまざまな場面を通じて、児童・生徒たちが、将来、深い探究心や礼節の心を持つ自立した人間に成長するための道徳性を養う活動に努めています。